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債券市場見通し

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米国のイールドカーブのフラット化が続く足元の市場環境を理解する事は困難で、過去の前例から教訓を得ることも一つの方法といえるでしょう。思い浮かぶ前例の一つとして、1969年から1970年の景気後退期が挙げられます(今月のタイトルはこれに由来し、1984年のブライアン・アダムスのヒット曲にもちなんだものです)。これは景気の過熱の結果として景気後退が起きた例であり、ブラックロックが今年注目しているテーマでもあります。当時は景気サイクルの終わりに実施された財政刺激策によってインフレ率が加速し、米連邦準備理事会(FRB)が果敢に金利を引き上げたことでイールドカーブは反転し、その結果不況が訪れました。
この出来事の特異な点は、景気後退と同時にインフレ期待が構造的に上昇したことだと考えています。このため、景気後退による市場下落の影響を和らげるはずの債券が、その役割を果たせませんでした。投資家は、この出来事から何を学ぶことができるでしょうか。

1969年の夏

  • 一般的に、株価が下がる時には、債券価格は上昇する傾向にあります。そして、この関係を成立させている要因には、成長期待へのショックがあると考えています。金融危機以後に度々起きた市場の「癇癪」を分析すると、その他の懸念材料(例えばインフレ期待など)が大きな関心となる場合、この関係は必ずしも成立していません。つまり、株式と債券は同時に下落することがあるということです。
  • 過去の事例を分析すると、インフレに対する不安が高まった時には、債券によって株式の損失を補うことができない傾向がみられましたが、現在は、インフレ圧力が相当和らいでいるとみています。では、現行の景気サイクルにショックを与える可能性がある要因は、どのようなものでしょうか。一つは、貿易戦争によって金融環境が悪化し、経済成長に影響が出るリスクが挙げられるでしょう。このようなシナリオでは、債券はクッションの役割を果たすと考えています。
  • 現在、差し迫った景気後退の兆候は見えませんが、今後、来るべき景気後退がどのような経路で起きるかが重要となるでしょう。
    デュレーションの短い債券、変動金利型の債券、インフレ連動債、そしてクレジットへのエクスポージャーによってインフレリスクを一部回避できると考えています。 成長を損なうような金融ショックのシナリオでは、デュレーションを長期化することがポートフォリオのクッションとして働くであろうと考えています。

※当資料は、ブラックロック・グループが作成した英語版のレポートをブラックロック・ジャパン(以下、弊社)が参考情報として提供するものです。ブラックロック全体、ないし弊社が設定・運用するファンドにおける投資判断と本レポートの見解と必ずしも一致するものではありません。本稿は、適格機関投資家様、年金基金様、販売会社様のみを対象としています。個人投資家様への配布はお控え頂きますよう、よろしくお願いいたします。

2018/3/16時点の見方であり、その後の経済、市場の変動については反映しておりません。

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Jeffrey Rosenberg
チーフ債券ストラテジスト

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